クリスティーナはミラノ近郊のローの出身。ミラノで美術学校に学んだ彼女は、舞台美術や映像美術の仕事をしていた。90年代初頭に趣味で歌い始めるのだが、最初はおもにU2やスプリングスティーンのカバーだったという。彼女の夫で音楽ジャーナリストのダヴィデを通じて知り合った、アフターアワーズのリーダーでプロデューサーのマヌエル・アニェッリに、その声と音楽を高く評価され、1991年、クリスティーナはアフターアワーズのコンサートのオープニングアクトを務めている。
1995年、本格的にオリジナル曲の制作を開始。この年、新人ミュージシャンの登竜門のひとつであるイタリア、リヴォルノ市の音楽コンクール プレミオ・チャンピ において、優勝は逃したもののファイナリストに名を連ね、ここからクリスティーナ・ドナの名前がイタリア全国的に知られ始めるようになった。
1996年、マヌエル・アニェッリのもとでファーストアルバムのレコーディングを行う。
1997年に独立レーベルメスカルから発表されたクリスティーナ・ドナのデビューアルバム「トレグァ」は、イタリアの有名音楽賞 タルガ・テンコの最優秀デビューアルバムに選ばれるなど、新人賞を中心にイタリア国内で多くの賞を彼女にもたらす。プレミオ・ラメツィアでは最優秀新人ソングライターに選ばれ、ソングライターとしても高い評価を受けた。アルバムの発表に続くツアーでは、ベン・ハーパーやデイヴィッド・バーンらのイタリア公演のオープニングアクトを務めることもあった。さらにこの年の秋、イタリア、トリノで開催された音楽祭 サローネ・デラ・ムズィカ に招かれていたロバート・ワイアットが同音楽祭でのクリスティーナのライブパフォーマンスを目にし、彼女とことばを交わすということがあった。伝説的アーティスト、ロバート・ワイアットとの偶然の出会いだった。その後クリスティーナは、CSIのジネヴラ・ディ・マルコらとともにロバートへのトリビュートアルバム「ザ・ディフェレント・ユー」をレコーディングしている。また、ロバートがMojo誌上で「トレグァ」を97年にもっとも気に入ったアルバムの一枚に挙げたこと、音楽評論家、ラジオプロデューサーとして知られるチャーリー・ジレットがクリスティーナをBBCで紹介したことということがあり、彼女はイギリスでも注目されることになった。
1999年にメスカルから発表されたセカンドアルバム「ニド」は、再びマヌエル・アニェッリのプロデュースでレコーディングされた。アルバムの発表に続くツアーは2001年夏まで続き、このツアーにはドイツ、イギリスでのライブも含まれている。「ニド」からは、クリスティーナ・ドナ初のシングルもビデオクリップ付でカットされた。ロバート・ワイアットがコルネットとヴォーカルで参加する"ゴッチャ"だ。ビデオは、ロバートの住まいに程近いイギリスの東海岸で撮影された。また、アルバム「ニド」はゴールド・ディスクを獲得している。この年、クリスティーナ・ドナは、エッセーや短編を写真やイラストとともに日記風にまとめた「Appena sotto le nuvole」(Mondadori刊)という本で作家としてもデビューした。
2001年、クリスティーナ・ドナはイタリアのアーティストとして始めて、イギリスのメルトダウン・フェスティバルに招かれる。このフェスティバルでの彼女のライブパフォーマンスを見つめる人々の中に、クストーのブレイン、デイヴィ・レイ・ムーアがいた。直後に彼は、音楽週刊誌Musica!にクリスティーナのパフォーマンスのレビューを寄稿する。
2002年1月、クリスティーナ・ドナはユーロソニック・フェスティバルに招かれ、オランダ、グローニンゲン(フローニンゲン)でライブを行う。その後、彼女の声を、ビョーク、ケイト・ブッシュ、PJ・ハーヴェイのようなすばらしさと評するデイヴィ・レイ・ムーアと親交を結ぶことになり、ちょうど曲作りを始めていたサードアルバムのプロデュースを彼に委ねることを決めた。この年の秋、若者向けの優秀な文学作品に贈られる文学賞、グリンザーネ・カブール賞が選ぶ、グリンザーネ音楽賞を、マヌエル・アニェッリ、スブソニカらと共に受賞。
イタリアとイギリスを行き来しながら制作されたクリスティーナ・ドナのサードアルバム「ドーヴェ・セイ・トゥ」は、2003年4月にメスカルから発表された。イタリアの新しい世代の音楽を代表するバンド、スブソニカ のメンバーとのコラボレーションなども含む意欲作だ。発売直後このアルバムはイタリアの著名音楽業界誌 ムズィカ・エ・ディスキ のインディーチャートでトップに躍り出る。
2004年9月、「ドーヴェ・セイ・トゥ」のインターナショナルバージョンともいえる「クリスティーナ・ドナ」が、ロバート・ワイアット、フランク・ザッパの所属するレーベルとしても知られるライコ・ディスクを通じて、世界33カ国で発売になる。(日本ではビデオアーツ・ミュージックから発売される。) イタリアのインディー系アーティストとしては類稀なる快挙と言えるだろう。12月、REM のコラボレーターとしても知られる、ケン・ストリングフェロー(Ken Stringfellow)と共に、イギリス、スウェーデン、ベルギー、フランス、ドイツなどをまわる、彼女にとっては初のヨーロッパツアーを行う。
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