「チエロ・タンジェンツィアーレ・オヴェスト」というDVDは、2003年にリリースされた2枚組のライブアルバム「コントロッロ・デル・リヴェッロ・ディ・ロンボ」の無理のない延長線上にあるもの、トリノ出身のがバンド、スブソニカが迷うことなく選んだ自讃の手段だ。というか、まさしくこの自讃は間違ってはいない。これほどまでの自讃と、これほどまでにすごいグループを前にして、そしてもしその自讃行為が万人の認めるがままに繰り広げられるとしたら、つまらなさに顔をしかめているようなヒマはない。
このDVDはそのほかに、レーベル、メスカルとのコラボレーションの終焉の意味も持つ。(スブソニカはEMIと契約している。) また、この区切りの時期に彼らの活動を総括するための手段として、最高にポジティヴな結論を引き出している。
まず気がつくのは、"アンタッチャブルな" 曲の除外を回避して、ライブ(2003年4月にフィラフォーラムで撮影されている)の曲目はもっと多くしてもよかったのに、とか、フルレングスにするためにエクストラコンテンツ(特にツアークルーの紹介)が収録されているといった、その小さなディスクの限界だ。しかし、このエクストラコンテンツの中に、疑いなくイタリアで最もプロフェッショナルなグループのひとつとして認められているスブソニカの5人が、各々の使用機材を解説するという、非常に興味ひかれるセクションがでてくる。(ブースタが、彼の "冷蔵" のそれぞれの棚の中身について説明するところなど、キーボードプレーヤーにはみのがせない)
収録されているコンサートについては、「コントロッロ・デル・リヴェッロ・ディ・ロンボ」について言えることとすべて同じことが言える。そしてここに付け加えるのは、このバンドのサウンドが発散するエネルギーが、オーディエンスとミュージシャン自身の表情に反映するとき、それがさらに凝縮されるという効果だ。また、映像はアクセントに富み、鮮明。ステージの上と下で起こっていることを乱雑に交錯させることなく編集されており、滑らかに流れてゆく心地よい感覚を与えてくれる。
スブソニカのポテンシャルと、最近のイタリアのミュージックシーンにおける彼らの重要性を端的に示すものは、ことによると頻繁に求められていたかもしれない。「チエロ・タンジェンツィアーレ・オヴェスト」という作品は、まさにこのDVDが捧げられたたくさんのスブソニカファンに熱烈にお勧めなばかりでなく、彼らを喜ばせることも確実だ。
ルカ・ダレッサンドロ (Luca D'Alessandro) www.musicboom.it
(特記: 2003年9月23日に発売になった、このDVD「Cielo tangenziale ovest」は、発売直後にイタリアの公式DVDセールスチャートで1位になっています。)